色を求めて少女は行く

『…食べないのですか？　あや様。』
「なんというか。これは食べないほうがいい気がする。」
『ではどうするというのですか。』
「吸い取る、色を。」
「この髪の毛の赤は君にあげる。ちょうどあの魔女に持ってかれた髪の毛も付け足すためにもこの茶色はあたしが吸い取る。それが、あたしがあたしにより近くなるのだわ。」

色を求めて少女は行く

「なんというか？　この服はなんか懐かしい気がする？」
『そんなわけはないでしょう。』
「どうしたの。何か機嫌が悪いようね。」
『そんなことはありません。さあ、早くパンを食べましょう。食べたかったのでしょう。茶色のパンが。』
「うーん。」

色を求めて少女は行く

《パンを買っていかない？貴女のような人はさぞやおなかがすくでしょう？》
『………。あや様、食べたがっていた茶色のパンもあるようですよ。』
「パン屋なのに、同じ種類ばかりがおびただしくあるのね。あいにく買うためのお金は持ち合わせていないのよね、あいにく。」
《その価値のある色を持った服ならば。交換してあげてもよいわよ。》
「裸になってしまうわ。」
《ならば、前に拾ったこの服をかわりにあげましょう。》

ヒトダマを怖がる姉妹

肝試しに行ってヒトダマにでっくわして怖がっているみかちゃんとお姉ちゃんです。ちょっと絵を暗くしすぎてお姉ちゃんの髪の毛が闇の中に消えてしまった(´Д｀;

色を求めて少女は行く

「ずいぶんと。色が増えたこと。黄色は、なるほど高価な感触がぞくぞくくるわ。」
『とんだ儲け話でしたね、あや様。』