ARIBの書くブログです。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
『ところでお聞きしたいのですが。お嬢様の名前はなんというのですか。』
「彩。」
『あや様ですか。ではこれからはそうお呼びします。』
「好きにすればいいわ。」
『ところであや様は色を集めておいでですが、実のところいかなる色を目指しておいでなのですか。』
「ところでが多すぎるわね。あたしの目指す色は………この肌になじむ色よ。それ以外は大概のところ、どうでもいい。」
PR
《…青い、青い男宛てにあてた手紙、じゃな。》
「そう。そいつはどこにいるのかしら。」
《そう遠くはない、向こうの向こうじゃ。》
「ああ、そう。それでは。」
《コラ。ちょっと待て、礼もなしに行くつもりか。》
「そうだけど…。」
《神経疑うわ。そうじゃな……わたしの赤を取り戻すためにお前の真っ赤な髪の毛でもいただくとするか。》
「ずうずうしい女だ事。」
《どうも、妙な世界に迷い込んでしまったようじゃ。わたしの自慢の赤がどこかにいってしまった。》
「そう。そんなことはすごくどうでもいいわ。あなたはこの手紙を読むことができる？」
『よかったですね、赤がたやすく手に入って。』
『おや、どうしたのですか、難しい顔をして。』
「手紙の字が読めないのよ。はたして誰に届けるのかしら。」
「では。この手紙を差出人に渡してあげるわ。お前はそこから動けないみたいだし。」
《なんという親切な娘よ。ならばこの赤の半分までならわけあたえてもよいぞ。》
「そんなにはいらないわ。点滴がつくれる量まであれば。いいの。」